2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧
ライプツィヒ MDR 放送合唱団によるメンデルスゾーンの合唱作品集。 Mendelssohn: Choral WorksMDR Leipzig Radio Choir & Philipp Ahmannクラシック¥1528 この合唱団は少し前にブルックナーなどを聴いたときにも思ったが、(良くも悪くも)クセの少ないナチ…
ラインベルガーとメンデルスゾーンによる無伴奏合唱作品を収めたオランダ放送合唱団による一枚。ラインベルガーが好きなのでそれをお目当てに。パートごとの人数はソプラノ22、アルト17、テノール17、バス17(計73名)であり、かなり大規模な演奏だが、気鋭…
ORA Singers によるアルバム「Sanctissima: 聖母マリアの被昇天の祝日のための晩祷と祝祷」は伝統的な聖歌(plainchant)、関連するルネサンス期および現代の合唱曲を組み合わせて「晩祷(vespers)」と「祝祷(benediction)」として構成した二枚組の作品。…
ブラームスの「愛の歌(ワルツ)」はブラームスの中でも一番好きな作品。この曲ほど「心が躍る」という言葉が合う音楽はないんじゃないかとずっと思っている。それは「楽しさ」だけでなく、様々な形の愛が乗っかって「躍る」ような感覚とでも言えよう1。 Bra…
個人的な趣味で始めた「ルネサンスシリーズ」の第3回。今回はバードの「5声のためのミサ」を目当てに、スティレ・アンティコと並んで気になっていた声楽アンサンブル ORA の「ルネサンスの至宝とその反映」シリーズ第1弾「Upheld by Stillness」を聴いた。 …
ポーランドを代表する作曲家・指揮者のクシシュトフ・ペンデレツキの宗教合唱作品を集めた一枚。1960年代の作品から2012年の Missa brevis まで約50年に渡って作曲されてきた無伴奏混声合唱作品が並ぶ。演奏はラトビア放送合唱団(シグヴァルズ・クラーヴァ…
アイスランドの合唱団であるレイキャヴィーク・スコラ・カントルム(ホルズル・アウスケルソン指揮)による一枚。 2016年にリリースされたアルバム「瞑想Ⅰ」に続く本アルバム「瞑想Ⅱ」は、「死に対する人間の思考と感覚」をテーマに、21世紀のアメリカやヨー…
マーリス・シルマイス指揮、ラトビア国立合唱団による2023年のアルバム。 リヒャルト・シュトラウス「ドイツ語のモテット Op.62」は聴いているだけでも規模感を感じられるかなりの大曲。合唱だが管弦楽器のような音使いだなぁと思うところもあり、一度管弦楽…
●ネタバレありの感想文なので、未視聴の方が読まれる場合はご注意ください。●発言およびスクショ画像の引用は全て本番組からですが、問題があれば削除します。●丁寧に推敲していないので、誤字脱字や読みづらい文章などはご容赦ください。 ギャラクシー賞と…
ラトビア国立合唱団(マーリス・シルマイス指揮)による、パヴェル・ウカシェフスキ(ポーランド)の宗教的な合唱作品を集めた、2022年リリースの一枚。2010年以降の作品が多く収録され、初録音も多い。 M1. Oratio pro adventus が2分ちょっとの短い作品な…
今回は、スティレ・アンティコがウィリアム・バードの作品を取り上げた2023年のアルバム「The Golden Renaissance: William Byrd」を聴く。ルネサンス縛りで聴く企画(?)の第2回。前回(第1回)→ 本アルバムは「4声のためのミサ」の前後にバードの他の作品…
バイエルン放送合唱団 × カペラ・デ・ラ・トーレ × フローリアン・ヘルガート(指揮)で、ハインリッヒ・シュッツ「音楽による葬送 Musikalische Exequien」を取り上げた2024年リリースの新譜。 シュッツという名前こそ知っていたが、作品はこれまで全然聴い…
2024年5月に観たバラエティ番組の中から特に印象的だった5つの番組を振り返る。ネタバレあり。なお、放送日順に5つの番組を記しており、順位という意味ではない。 1. 大脱出2 2. 乃木坂工事中(5/5) 3. 水曜日のダウンタウン(5/15) 4. 有吉クイズ(5/19)…
カネコアヤノ『タオルケットは穏やかな』 カネコアヤノ「ラッキー」「さびしくない」 ずっと真夜中でいいのに。「Blues in the Closet」 スチャダラパー & STUTS「Pointless 5 (feat. PUNPEE)」 カネコアヤノ『タオルケットは穏やかな』 変わることと変わら…
現代イギリスの作曲家、そしてオルガン奏者である D.ブリッグス(David Briggs)の作品を集めた一枚。ブリッグスと指揮のスティーヴン・レイトンはキングス・カレッジのオルガン奏者としての先輩後輩にあたるらしい。(ケンブリッジ・)トリニティ・カレッジ…
柴田聡子の7枚目アルバム。だいぶ後回しにしてしまったがようやく聴いた。詳細なレビューは既にたくさんされているし、柴田聡子を深く語れるほど詳しいわけでもないので1、大雑把な感想を。 大きな感想として、テキストの切れ目やアクセントの入れ方(フレー…
ルネサンス期の合唱作品に触れてみたいということは前々から思っていたが、難しそうだし敷居が高いなと勝手に思ってしまっていて、なかなか手を出せずにいた。ただ、このブログを書くようになってから今まで聴いてこなかったジャンルのアルバムも聴くように…
ワルシャワ・フィルハーモニー合唱団(ポーランド)× バルトシュ・ミハウォフスキ(指揮)の Adoration(礼拝)と題されたウカシェフスキの作品集。 ミサ(Missa sancti Papae Ioannis Pauli Secundi Magni)とレスポンソリア(Corpus Christi responsoria)…
ブルックナーのモテットの録音をたくさん聴いてみたいという気持ちになって、とりあえず手を出してみたポリフォニー × スティーヴン・レイトン指揮の一枚。上手いだろうということは分かっていたのだが、それにしても上手い。 収録されているのはモテット7作…
ブルックナーのモテットと M. ハイドンのモテットを取り上げた、ライプツィヒMDR放送合唱団(ドイツ)による2021年のアルバム。ブルックナーはだいぶ聞き慣れてきているか、ハイドンのモテットは完全に初めて聞く。 ブルックナーのモテットは全体的に良い仕…
日本語にすると「模倣の達人」というタイトルの、シックスティーンによる2024年新譜。タイトルの通り、模倣(パロディ)に注目した一作。このタイトルに関連した雑談を後ろに。 メイン ラッスス(ラッソ)という「パロディ・ミサ」の名手の作品を中心に、ジ…
セルゲイ・ラフマニノフの「徹夜祷」(All-Night Vigil / Vespers) は毎年のように録音がリリースされている。2023年も数枚のアルバムがリリースされたが、中でもクラリオン合唱団 (アメリカ) × スティーヴン・フォックスによるこの一枚は、第66回グラミー賞…
クリストファー・ローリーによって創立されたアメリカのヴォーカルアンサンブル Ensemble Altera によるアルバム。「子羊の旅」と題されたこのアルバムは「神の子羊」、すなわちイエスをテーマにした作品集となっている。 旅はまず、ハウエルズ、プーランク…
パトラム・インスティチュート男声合唱団 × エカテリーナ・アントネンコ指揮による、男声合唱版のラフマニノフ「徹夜祷」(All-Night Vigil / Vespers)。ベネディクト・シーハン、ドミトリー・ラザレフ、アレクサンドル・グレチャニノフによる編曲。 端的に言…
ラトビア放送合唱団 × クラーヴァによるブルックナーのモテット作品集。2020年のアルバム。 すでに多くの録音がある Os justi、Christus factus est、Locus iste、Ave Maria、Libera me という名曲群から始まるが、あまりの上手さに驚く。絶品のサウンドで繊…
チューリッヒ室内合唱団による2022年のアルバム「ブルックナー・スペクトラム1」。ここ数年のブルックナーのアルバムでも漁ってみようという気持ちになって選んだ一枚目。 パレストリーナの5声Ave Mariaから始まりブルックナーのAve Mariaで閉じられるこのア…
スタジオジブリ映画の主題歌や挿入歌を12組のアーティストがカバーしたアルバム。 良いカバーとは何だろうと思ったとき、その曲が持っている魅力を新たに引き出し、さらに相対化する形で原曲の魅力を新たに引き出すようなものではないかと思っている。 この…
マカロニえんぴつ『ぼくらの涙なら空に埋めよう』 Voces8 Foundation Choir & Orchestra「Sleep」 ヨルシカ「ルバート」 aiko『相思相愛』 乃木坂46「泣いたっていいじゃないか?」 マカロニえんぴつ『ぼくらの涙なら空に埋めよう』 特に「月へ行こう」がか…
オランダ室内合唱団 × ダイクストラによる2022年のアルバム。ゴッホやクリムトが生きた時代の音楽を集めたアルバムとのことだが、クリムトという画家を知らないくらいには美術には疎いので、この二人に注目する意味というのはあまり理解できていない。 アル…
アンサンブル・アートコラール(Matthias Maute指揮)による、ルネサンス期から現代までの6世紀にわたる合唱作品を録音するプロジェクトの一枚で、ルネサンス期の12曲を収録。 ラインベルガー、メンデルスゾーン、ブルックナー、ヴェルディ、チャイコフスキ…