2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
明けない夜はない、という言葉が好きじゃない。夜という言葉に悲しみや苦しみを重ねて、朝日に希望を重ねているということは分かっている。だが、生きる苦しみのほとんどは夜ではなくむしろ太陽が昇っている間に起きるではないか。その人が生きる環境や価値…
この九月はひたすら新しいものを聴いて、この雑記ブログを書きまくっていたが、十月はどんな月になるだろう。もう少しじっくりと聴く時間にしたい、なんてことを考えながら九月最終日のブログを脱稿する。今回のハイライトは九月最後のいい出会いだった宗藤…
また不意にジェズアルドが聴きたくなって、今回はコレギウム・ヴォカーレ・ヘント(フィリップ・ヘレヴェッヘ)のマドリガーレ集第5巻をセレクト。タイトルにもなっている1611年はジェズアルドが亡くなるわずか2年前で、聖週間のためのテネブレ・レスポンソ…
時間を見つけて9月のニューリリースを順に聴いている。月末までに全てを聴き切るのは難しそうだが、とりあえず気になっているところを優先して。Galileo Galileiのニューアルバム2作がかなりの完成度であった他、ルルルルズも良かったが、個人的にWool & The…
アラミレはウィリアム・バード作品のリリースが続いている。昨年リリースの『Byrd 1589』に続いてリリースされた今回のアルバムのメインは、10声の大曲「The Great Service(大礼拝曲)」。HMVのページに記されている解説によれば、第一次世界大戦後の1924年…
今回は9/25ニューリリースを中心に。個人的ハイライトは佐藤あんこ、Billyrromによるデビューアルバム二枚。かなりの意欲作で、リリース続きの今月の中でも特異な響きがあった。 佐藤あんこ『4から3へ』 Billyrrom『WiND』 櫻坂46「I want tomorrow to come…
今回もGramophone Awards 2024 古楽部門の候補リストに選出されたアルバム(ファイナリストには選出されず)。リサーガム(声楽アンサンブル)とイングリッシュ・コルネット&サックバット・アンサンブル(古楽アンサンブル)が今回手がけたのは、ルネサンス…
まもなく9月が終わる。最後の水曜日も色々なリリースがあったのだが、今回は聴きそびれていたものの消化。良質なオルタナロックが並んだが、突き抜けて良かったのはひとひら、NAGAKUMOかな。 ゲシュタルト乙女『仕事』 Xamd『lifedrop!』 xiexie『wellwell』…
『エロスと暴力』と題された本アルバムは、ヴァルター・ナスバウム指揮のスコラ・ハイデルベルクによる演奏とミヒャエル・ロートショプフの朗読によって、前半はカルロ・ジェズアルド、後半はミケランジェロ・ロッシという2人の作曲家によるマドリガーレを、…
最近聴いた音楽について、いつも通り邦楽の記録を書いたが、今回は後半に配信視聴した東京都吹奏楽コンクールのことを書いた。基本的にどの演奏もそれぞれに良さがあったという大前提のもと、それでも否定的な部分も含めて感じたところを述べている。 Blume …
ラトビア放送合唱団はラトビアをはじめとするバルト三国の合唱作品を多数録音してきたが、今回のアルバムでもラトビア出身の作曲家による作品、とりわけ最新(2023年)の作品を集めて、現在地を示すような一枚となっている。 アルバムのタイトルにもなってい…
モーリス・ラヴェルの曲といえば、一般に最も有名なのは『ボレロ』だろう。ところが、私のような吹奏楽民からすると、ボレロは吹奏楽(特に吹奏楽コンクール)ではなかなか演奏されるものではなく、むしろ『ダフニスとクロエ 第二組曲』の方が圧倒的に人気な…
ここ数日は、まだ一度も聴いたことのないミュージシャンのニューリリースを聴き、新東京とローラズの過去作を漁った。新しく出会った人たちは四者四様で良かったけど、個人的にFUJIが印象的。 越冬『越冬』 FUJI『欠伸をした神様』 JABBERLOOP『NOW』 Morita…
ニューリリースからシングル(先行配信含む)をひたすら聴いていった。おそらく良いであろうことが分かっているアルバムを集中して聴くのも良いけれど、プレイリストやSNSを参考にシングルや単曲を雑に漁るのも良い時間。ハイライトはヘルシンキ・ラムダ・ク…
シュニトケの『合唱のための協奏曲』はいつかタイミングを見つけて聴いてみたいと思っていた作品で、ちょうど今回SWRヴォーカルアンサンブルのニューリリースでタイミングを得た。この曲は実力派の合唱団&指揮者による多くの録音があり、古くにはポリャンス…
最近はひたすらニューリリースを聴いている。ハイライトは寺尾紗穂のしっとりと沁み渡る名盤と、OGRE YOU ASSHOLEの脱力的ながら深みのある名盤。どちらも圧巻。シングルも細々と聴き進めているが、Hedigan'sが良かった。 寺尾紗穂『しゅー・しゃいん』 日食…
後期ルネサンスのイタリアで活躍した異端の作曲家カルロ・ジェズアルドによるマドリガーレ集の第4巻。フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮のコレギウム・ヴォカーレ・ヘントはこれまでにジェズアルドのマドリガーレ集の第6巻(Phi: LPH024)と第5巻(Phi: LPH03…
追いかけているアーティストの数が増えてきたからか、9/18のニューリリースで気になっていたものをとりあえずサブスクに追加してみると驚く量に(AL、EP、SGあわせて20は超えている)。とは言いつつ、新東京の過去作EPも聴きたいし、他にも色々聴きたくてパ…
今週も邦楽をたくさん聴いている。ここ最近は完全に新東京にハマっているが、チョコパコチョコキンキンも良かったし、ローラズも良かった。さよポニの新譜も良かった。好きなミュージシャンは増え続けているが、ちゃんと好きで聴き続けるミュージシャンは意…
Gramophone Awards 2024 古楽部門のノミネート作品。古楽ア・カペラ作品を数多く取り上げてきたカペラ・プラテンシスが今回取り組んだのは、ルネサンス期のポリフォニーミサの中でも最高峰とされている長大さと複雑さを誇る、ヤーコプ・オブレヒトのミサ『優…
この数日は2024年上半期にリリースされた作品を中心に、聴き逃していたミュージシャンの作品を色々と聴いてきた。ハイライトとしては最近ハマっているLaura day romanceに加えて、新しく聴いた新東京、チョコパコが良かった。 阿部芙蓉美『Super Legend』 ma…
ザ・シックスティーンが昨年リリースしたアルバム『Siren's Song』ではイギリスの「パートソング」集として、スタンフォード、イモージェン・ホルスト、ヴォーン・ウィリアムズらの作品が録音されていた。この新作アルバムは、その中でも2024年で没後100周年…
今月は個人的に推してるミュージシャンのリリースが続いている感じがする。来週も割と楽しみが続いている。今回のハイライトはゆっきゅん。いまの気分にドンピシャだった。ceroのライブアルバムも良かった。 王舟『Town Dune』 ゆっきゅん『生まれ変わらない…
イギリスの声楽アンサンブルであるスティレ・アンティコの演奏で、イングランド(およびアイルランド)における、テューダー朝の教会音楽を聴く。世界史には疎いので、テューダー朝と言われてもまったくピンと来なかったのだが、薔薇戦争を勝ち抜いたヘンリ…
ルネサンス後期から初期バロックにかけてイタリアでは世俗歌曲である「マドリガーレ」が流行した。フランスで言うところの「シャンソン」、イギリスで言うところの「マドリガル」と近い位置付けのジャンルだろう(多分)。マドリガーレについて「主題は恋愛…
2024年9月13日はアーノルド・シェーンベルクの生誕150周年。その直前にリリースされた、ベルニウス & シュトゥットガルト室内合唱団による本アルバムは、シェーンベルクの名曲「地上の平和」がはじめに収録。さらにG. マーラーの「アダージェット」、そしてR…
週4で更新するくらいにJ-POPや邦ロックをよく聴く日々だが、熱くなった後には必ず冷めるときが来るだろう。この熱もいつか冷めるんだろうなと思いながら、拙いブログを書き続けている。今回のハイライトは久々に聴いた高橋優。 あいみょん『猫にジェラシー』…
ジェズアルドのテネブレ・レスポンソリウムが無性に聴きたくなる夜がある。特に聖木曜日の激情的な音楽に触れたくなる夜がある。今回は思い立ったように、レザール・フロリサン(ポール・アグニュー指揮)によるジェズアルドのテネブレ・レスポンソリウムを…
空いた時間にほとんど音楽を聴いているみたいな生活の結果、やたらこのブログの更新は捗っている。良いのか悪いのか。バラエティとかドラマとかを観れていない。今週は木曜も更新。今回で折坂悠太を(おそらく)完走したけど『あけぼの』が素晴らしかったな…
最近新しく聴いた音楽をまとめている定期ブログ。今回は折坂悠太、MON/KU、ベルセデスの過去作を色々と聴いてそれぞれ満足したけれど、ハイライトはSouth Penguin。岡田拓郎が耳になじむ。尚、今回から感想に数字をつけているがそこまで深い意味はない。 サ…