What Didn't Kill Us

生存記録。レビューではなく日記。

最近聴いた音楽 / 24-08-15

最近聴いたポップス曲の備忘録。今回はグソクムズ&「僕青」を初めて聴いたのと、久々にサカナクションを聴いたのがハイライト。その他、トクマルシューゴは1stアルバムまでたどり着きました。

新作(2024/8)

青葉市子「Lullaby」

コーネリアスつながりで聴いてみたのだが、しっとりとしたクラシカルな楽曲がとにかく素晴らしいな。まだ一曲だけどもうファンになりそう。

Lullaby

Lullaby

  • 青葉市子
  • オルタナティブ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

グソクムズ「あるサンセット (Sokabe's 愛の水浴びMix)」

原曲も爽やかなビートに乗れるタイプの曲だと思っていたが、曽我部恵一によるリミックス版は原曲のビート感をさらに濃く濃くして、ラテンや中南米の香りがするアレンジに。これ聴いてノレない人なんていないだろう。ここまで振り切られると中毒性がありすぎる。しかもこれを聴いた後にグソクムズの原曲を聴くと、原曲のさらなる良さに気づく。

あるサンセット

あるサンセット

  • グソクムズ
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

寺尾紗穂「しゅー・しゃいん」

僕も死ねばよかったろうか
爆弾でみんな死んだ日に
僕の生きる意味はどこさ
あの日からずっと探している

寺尾紗穂「しゅー・しゃいん」

ジャズ・ブルースと戦争(特に戦災孤児)というテーマの掛け合わせから、『カムカムエヴリバディ』を思い出した。それでも、それでも、それでも、生きていかねばならないんだよなぁ。

しゅー・しゃいん

しゅー・しゃいん

  • 寺尾紗穂
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

乃木坂46 「落とし物」 「熱狂の捌け口」

今回のシングルは配信開始した曲からすぐ聴いている。これまではこんなことはなかったし、期待しているわけでもないのだが。火曜に配信開始したアンダー曲「落とし物」はバグベア作曲。センターの奥田いろはの歌唱「だけ」安定しているのが逆に印象的。楽曲は「二番煎じ」感しかないが、それでもトラックも(一応)歌詞も表題曲より数段良いと思っちゃうのが切ない。

水曜に配信開始された5期曲「熱狂の捌け口」。往年の歌謡曲テイスト。アンダー曲よりは歌えているがそれ以上は特に書くことはなさそうだし、何度も聴くものでもなさそう。

2曲とも一応MVまで観たが特に書くことないな。楽曲が微妙なのをMVで覆すとなると楽曲をある程度無視してやるしかないと思うが、どちらも完全に楽曲ありきのMVだったので何も言えない。熱狂=赤ってさすがに安直だろうと苦笑い。

僕が見たかった青空『スペアのない恋』

乃木坂なぁ… という気持ちでTwitterを色々と見ていたら僕青の良い評判を見かけたのでニューシングルを聴いてみた。

まず、表題の「スペアのない恋」はイントロこそ良かったが歌が始まってすぐ眉を顰めてしまった。こちらも歌はあんまり上手くないんだなと。ただ、ナスカの楽曲はツボを押さえているし、歌詞もそこまで問題ないので、気づいたら聴き入っていた。「チートデイ」と比較するなら断然こちらの方が良い。成長途中という前提はつくが、それでも悪くない仕上がり。

さらに驚くことに、2曲目以降にどんどん「思ったより良いぞ」という印象をアップデートしていく感じがあった。特に「あの日 僕たちは泣いていた」は乃木坂イズムの継承と発展、あるいは欅坂の「選ばなかった道」の先にあったものか。発語などは未熟だが、「チートデイ」のラップよりよっぽど聴いていられる。収録された6曲のコンセプトがしっかりと一貫しているし、なるほど「レトロ」が流行る時代に青春のノスタルジーで売りたいんだろうとは思われ。ターゲット年齢が高めなのか。とはいえ、もう少し尖りのある曲が聴きたい感じはある。「昇降口で会えたら」とかも悪くないが、もう一歩で化けそうというラインの楽曲が多かった気がする。

スペアのない恋 (Special Edition) - EP

スペアのない恋 (Special Edition) - EP

  • 僕が見たかった青空
  • J-Pop
  • ¥1222

準新作(2024/1〜2024/7)

グソクムズ『ハロー!グッドモーニング!』

ラウドなロックチューンかと思ったら、ボーカルは爽やかで聴きやすくて不思議な感じ。日本語の使い方も良いな。清涼感のある「ユメのはじまり。」と、妙にはっぴいえんどっぽさを感じた「ため息の逃げ場」が刺さった。あとは一瞬 back number かなと思わされる「君の隣」もメロディアスで良かった。統一感もあるのだが、それぞれの楽曲が個性的でもっと聞き込みたくなる一枚。いい出会い。

ハロー!グッドモーニング!

ハロー!グッドモーニング!

  • グソクムズ
  • ロック
  • ¥2139

グソクムズ「ユメのはじまり。(Jun Saito Remix)」

YOUR SONG IS GOOD のサイトウ“JxJx”ジュンによるリミックス版。原曲から大胆なアレンジが加えられていたが嫌じゃない。

ユメのはじまり。

ユメのはじまり。

  • グソクムズ
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

旧作(〜2023)

トクマルシューゴ『Night Piece』

2004年リリースなので20年前… トクマルシューゴが20代の頃の作品… と考えてしまうと天才だなと思った。ギターを中心に据えたヒーリングミュージックっぽくて、ちょうど夜に聴きたい一枚。特に、ラストの「A Kight of Night」は聴いていて穏やかに眠れそうだった。

Night Piece

Night Piece

  • トクマルシューゴ
  • オルタナティブ
  • ¥1528

トリプルファイヤー『エピタフ』

アゲアゲのトラックに悲哀や皮肉のこもったリリックを乗っけるのが面白い。もはやちょっと分離しているというか、噛み合ってるけど噛み合ってない感じが良い。「トラックに轢かれた」では「俺たちはトラックを変えることができない」という無力感が覆っていたり、「今日は寝るのが一番よかった」には無理やり自分に言い聞かせる感じの切なさがあったり、「面白いこと言わない人」にはどことなく最近の永野が言ってそうなアイロニカルな態度が感じられたり、それぞれの楽曲にそれぞれ違う悲哀や皮肉が詰まっていて良かった。

エピタフ

エピタフ

  • トリプルファイヤー
  • ロック
  • ¥1833

サカナクション『sakanaction』

Twitter(現X)でやられていた「この世で最もいい曲100選」という企画?が完結した。ざっくりと言えばTwitter上の音楽オタクがそれぞれ作成した「いい曲100選」のプレイリストに含まれていた楽曲を集計し、多くの人が共通して挙げている楽曲は何かということを示した企画。それが「この世で最もいい曲」なのかは別にしても「特定の層に"万人ウケ"している」楽曲のランキングとしての資料的価値は高いだろう。

ランキングを見て、正直サカナクション「ミュージック」がこんなに上位に来ることに驚いて、久しぶりに『sakanaction』を開いた。10年前くらいにちょっと聴いた記憶はあるが、ほとんど初めて聴く気持ち。

まず「ミュージック」の前に「INORI」が良い曲すぎてびっくりした。こんなに良い曲を10年前の自分は聴き流していたのか。いや、今だからいい曲だと分かるようになったのか。「ミュージック」は改めて聴くと楽曲の構成が素晴らしいし、当時は割と淡々した曲というイメージを持っていたのだが、思っていた何倍もドラマチックな盛り上がりがあってエモーショナルだった。この2曲が良すぎて先に進めないなと思ってしまったくらい。

その後の楽曲も本当にずっとハイレベル。「夜の踊り子」「Aoi」「僕と花」あたりはキャッチーな良さがあったし、当時はほとんど目もくれなかった「なんてったって春」「ボイル」「映画」「mellow」あたりもそれぞれめちゃくちゃ良かった。いくらなんでも完成されすぎていると思う。録音芸術の良さってこういう「出会い直し」ができるところにあるよなぁとしみじみ。感謝。

Sakanaction

Sakanaction

  • サカナクション
  • ロック
  • ¥2241

星野源「SUN」

こちらもだいぶ久しぶりに聴いたのだが、再びハマりそう。最近ディスコ調が個人的に来てるのかもな。星野源、曲単位では多少知ってるけれど、地味にアルバムとかをちゃんと聴いたことがないんだよな…

SUN

SUN

  • 星野源
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes