最近聴いたポップス曲などの備忘録ブログ。お盆休みを活かして色々と聴きあさったので、今週は土日両日更新。今回のハイライトは松木美定&市川空です。
新作(2024/8)
市川空「われわれのしま」
今週は松木美定といい、ジャズ系の楽曲が突き刺さりまくっている。この曲も良いな。アクロバティックなことをやりまくっている。どツボにハマってリピートしまくってしまう。
松木美定 「牙の輝き」 「Moon」
まず「牙の輝き」に出会った。自由自在な音使いがヤバい。ヤバいという言葉で感想を書くことは滅多にしないのだが、正直なところヤバいという語彙がこの感覚を一番的確に表している。混沌としているようだが、実に緻密に整理されているからとても耳になじんで聴きやすい。
その流れで「Moon」も聴いてみた。こちらは5月リリース。手慣れた感じのジャズワルツで、この曲もすごい… めちゃくちゃ良いな。歌詞を見ると「牙の輝き」と同じく僕と君のことを歌っているわけだけど、繋がりがあるらしい…?
リーガルリリー 「天きりん」 「ムーンライトリバース」
アルバム『kirin』からの先行配信。ニューリリースを漁っている中で目にとまった「ムーンライトリバース」が切実な恋を歌った感じでなかなか良いなと思ったのだが、その流れで聴いた「天きりん」が良かった。「しもきたざわざわざわざわめきが止まらない!」という言葉の響きにハマる。リリックの強度もあるんだけど、このバンドサウンドとメロディーが好きだなと。「ムーンライトリバース」の方は調べたら亀田誠治が入ってるのね。なるほど。
路地『わかりあえないことから』
先日ニューリリースでチラッと耳にしていた路地がニューアルバムをリリースしていた。かなりカラフルな(曲調のバリエーションが豊かな)一枚という感じで、人によって刺さる曲が違いそう。どの曲もメロが良いし、それを歌い上げるヴォーカルがあまりにも良い。以前にも聴いた「湿度」がいいなぁと思っていたら、ラストの「プレミアム」と「呼吸」の2曲がどストライク。ちょっと調べたらどちらもグソクムズのドラマー・中島雄士の作らしい。あとは「行方なくとも」が言語化しづらいのだが妙に心に残っている。なかなか良い一枚だった。
BREIMEN「スプモーニ」
スプモーニとはカクテルの名前らしい。素人が聴いてもわかるくらいあれこれやってて、めちゃくちゃお洒落にキマっている。どうしよう、好きだな。
wai wai music resort「小鳥の庭」
ポップスに沖縄風というジャンルがあるのかはわからないが、まさに沖縄風のアンビエント。
準新作(2024/1〜2024/7)
市川空「Brown And Black」
なんと8分半の大曲。ヴォーカルから始まるが途中で一転してインストゥルメンタルのジャズ曲に。これがまぁお洒落でカッコ良い。本当に8分半もあったかなというくらいあっという間。
テレビ大陸音頭「俺に真実を教えてくれ!!」
噂だけはなんとなく聞いていたが、実際に聞いてみるといや確かにすごいなぁ。私の好みど真ん中ではないんだけど、でも確かに良い。これが急に流行るのは面白いけどよくわからない。なんにせよ、世の中の流行に飲み込まれず自由に突っ切って欲しい。
旧作(〜2023)
市川空『原石!!!!!!』
前述した「われわれのしま」から市川空に入ったけど、このアルバムですごいなという認識を新たにした。全曲驚くほど良い。ジャズテイストを出発点に様々なDTMポップスへと拡張させている。複雑なこともやっていて、ぼんやり聴いているだけで痺れるポイントが色々あった。たとえば「泥中の原石」「かがみのようだ」あたりは言葉のリズムの使い方が上手い。個人的に「北へ行こうよ〜青いサソリの国〜病中吟〜ひどく幸せな夢」という後半の並びがめちゃくちゃ好きで、でも前半の「星の巡りが悪いなら〜あてもなく彷徨い人〜宝探しの罠〜黄金の侵略者」も捨てがたくて、要するに全曲好きです。
市川空『84 BPM ZODIAC』
5回リピートするとちょうど1時間溶ける。気づいたら5時間くらい溶かしそう。
早希 「Late show」 「軌跡」
松木美定ざんまい。2023年リリースの松木美定提供曲を。シンガーソングライター(SSWと略記することを最近知った)である早希のストレートな歌唱は決してジャズテイストではないのだが、ジャズロック系の「Late show」も軽やかに歌いこなしていて良かった。
松木美定『THE MAGICAL TOUCH』
やっぱりスゴいな…アルバムで聴くと松木美定の幅の広さも感じられる。DTM 曲も生演奏の曲もあるというのは大きいだろうけど、それを差し引いてもこんなに色々できるかという濃さ。無限に聴いていられる。一方で楽曲は全体を通してメロディアス。一貫して温かくて優しい。全曲良かった。いやさすがに良すぎる。でも今年リリースの2曲の方がもっと良い。ちょっと怖いな。
松木美定『ルミネッセンスで貫いて』他
シングル曲などもざっと確認。アルバム未収録の配信曲(ルミネッセンスで貫いて、甘い雨の舞踏、湖畔の舟、おぼろの向こう、実意の行進、焦点回避)を一通り聴いた。アレンジはまだかなり素朴。それでも「ルミネッセンスで貫いて」はもうメロの良さで泣けるレベルだし、「甘い雨の舞踏」のボサノバ調の洒落た感じにも惹かれる。この調子で書いていくと本当に終わらないのでさすがに以下略。