今週も邦楽をたくさん聴いている。ここ最近は完全に新東京にハマっているが、チョコパコチョコキンキンも良かったし、ローラズも良かった。さよポニの新譜も良かった。好きなミュージシャンは増え続けているが、ちゃんと好きで聴き続けるミュージシャンは意外と限られているのかもしれない。
- さよならポニーテール『You & I』
- ネオンネウロン & 諭吉佳作/men「たしか、こんな綺麗事。」
- 新東京『新東京 #1』(2021)
- 新東京『新東京 #2』(2022)
- CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN『tradition』(2023)
- Laura day romance『Sweet.ep』(2023)
- Laura day romance『Works.ep』(2023)
- 柴田聡子「どこへも行かないで」(2023)
さよならポニーテール『You & I』
以前たまたま耳にした「夜のたわむれ」と「クルーエルボーイ」が良かった記憶があったのでアルバムも聴いてみたが、J-POPとしての完成度の高さに驚かされた。自然に耳に残るキャッチーなメロディーも良いし、歌詞も自然と耳に入ってくる。前述の二曲がやはり良いなと思ったほか、「ルーシア」や「アポロン」あたりの軽快なポップチューンも良かったし、「虹を見たかい」や「星の旅路」、あとはラストの「いのる」あたりも割と凝った響きのトラックが印象的だった。⑧
ネオンネウロン & 諭吉佳作/men「たしか、こんな綺麗事。」
エレクトロニックな楽曲も少しは聴き慣れてきたと思っていたが、全然だったなぁ。全く耳がついていかなかった。不思議と嫌な心地はしないけど。諭吉佳作/menのトラックの鮮烈さとネオンネウロンの言葉の鋭敏さがいい具合に噛み合っているような気はする。ただ、なんせ耳が追いつかない。⑤
新東京『新東京 #1』(2021)
Cynical City、ユートピアン、The Few、36℃を収録。2021年の作だが、あまりにも仕上がりすぎていてニヤけちゃう。良すぎる。最新のアルバムも良かったけど、こちらの方が先鋭的で好きかもしれない。4曲とも本当に素晴らしかったし、「素晴らしかった」以上の言葉で説明しなくて良いやって気持ちになっている。⑩
新東京『新東京 #2』(2022)
Metro、Morning、濡溶、Gerberaを収録。疾走感のあるジャズテイストのロックナンバーが並んでいる1枚。ピアノトリオっぽい。ドラムが安定して良く、キーボード(ピアノ)のオシャレさが素晴らしく、ベースの動きもオシャレで素晴らしい。複雑なトラックながらメロディアスで、楽曲の展開やメロディーの流れはキャッチーなのが良い。⑨
CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN『tradition』(2023)
笑っちゃうくらい良かった。一聴した限りでの個人の好みでいえば、ワタツミ、ガンダーラ、空とぶ東京、tradition、Moon Danceあたりが印象的。微妙だなと思う曲は一つもなくて、どの曲も個性が爆発していて素晴らしかった。トラディショナルで民族的な響きを残しながらもエレクトロニックに、そしてパーカッシブに仕上げられた各曲は強烈なインパクトがあるのだが、耳にはとても優しいし、自然に体が動くようなダンサブルさもある。個人的にこういう音楽が好きというのも大きいとは思うけど、それにしても素晴らしかった。⑨
Laura day romance『Sweet.ep』(2023)
サブスクではあるけど、一枚一枚遡って聴き進めているLaura day romance。今回の一枚はローラズのEP連作第4弾であり、4人体制での最後の一枚。何がどこまで決まっていたのかなどは知らないし、後から実は脱退してましたと知っても前から知っているのと比べればなかなか思い入れもないわけで、難しい感情。ただ、「甘えたい誰かに ひとりぼっちの君に 肩を寄せるような曲を 書きたい」と歌い上げる「書きたい」を聴きながら、妙に内省的で「原点回帰」のような楽曲だなぁと思った。それだけではない。「春はバス」も「アイデア」も良くも悪くも素朴であり、断言はできないが同じく原点回帰のような楽曲かもしれない。井上花月の歌がよく響く3曲で、脱力感があるのに力を感じる、やっぱり素敵な歌だなと思った。⑦
Laura day romance『Works.ep』(2023)
ローラズのEP第3弾。夜だなぁ。冬だなぁ。心をしっかり掴まれた。「灯火管制の夜」はギターの多彩な響きに魅了されたし、そこに燦然と輝く井上花月の歌が素晴らしい。「sweet vertigo」は「甘い眩暈」という意味。この曲はパッと聴いても完成度が高いなと思うくらい。キャッチーさもありながら、噛めば噛むほど味がしそうな奥深さもある。個人的にこういう多彩な音が詰まった曲に惹かれる傾向がある。ラスト「cry for the moon」はギターが歌と同じように「歌っている」感じがあった。この中では一番メロディアスで感傷的。⑧
柴田聡子「どこへも行かないで」(2023)
とんでもなくキャッチーで耳に残る。最新アルバムにも通じる、日本語の巧みな処理に魅了された。どこへも行かないでというタイトルとは真逆にどこかへ行ってしまいたくなるような心の動きを引き起こす感覚。好き。柴田聡子、あんまり過去のアルバムを聴けてないからどっかの機会にと思ってる。⑨