What Didn't Kill Us

娯楽を借りた生存記録

Eros und Gewalt / Schola Heidelberg

『エロスと暴力』と題された本アルバムは、ヴァルター・ナスバウム指揮のスコラ・ハイデルベルクによる演奏とミヒャエル・ロートショプフの朗読によって、前半はカルロ・ジェズアルド、後半はミケランジェロ・ロッシという2人の作曲家によるマドリガーレを、そしてマドリガーレに挟まれる形でクロード・ヴィヴィエによる20分の現代曲を楽しむ。

ジェズアルドをお目当てにして聴いたが、ミケランジェロ・ロッシにもかなり惹かれた。ジェズアルド、ミケランジェロ・ロッシのどちらのマドリガーレも渋い。スコラ・ハイデルベルクがかなり穏やかに柔らかく、また上品に演奏していたこと、そこにこれまた渋い朗読が挟まっていくことも相まって、非常に穏やかでしっとりとした時間が流れた。地味といえば地味だが案外悪くない。中間に置かれた現代曲も華美なことはしない割と穏やかな作品だったが、パーカッションの音などが良いスパイスとなっていた。強いパンチがあるというわけではないが、何度か聞き返してみたいなとも思っている。


Eros und Gewalt
Schola Heidelberg, Walter Nußbaum, Michael Rotschopf
2023 / Genuin / GEN23830
★★★☆☆(2024/9/7)

○Links: Presto, hmv, Genuin

Eros und Gewalt

Eros und Gewalt

  • Schola Heidelberg, Walter Nußbaum & Michael Rotschopf
  • 合唱曲
  • ¥1833