サンサーラ(合唱団)とユナイテッド・ストリングス・オブ・ヨーロッパ(弦楽アンサンブル)がタッグを組み、合唱と弦楽によって安らぎの現代音楽を辿る一枚。メインはC.ショウ作曲の合唱・弦楽作品『To the Hands』と、H.フーリー作曲の弦楽作品「The Journey」。静謐な美しさを基調とする安らぎのひととき。その他、C.ショウの合唱・弦楽作品やヴィオラ独奏作品、グドナドッティルのチェロ曲の合唱・弦楽編曲版にトマス・タリスの合唱曲なども加わった約1時間のプログラムは、まさに傷ついて逃げざるを得なかった人々を癒すような、恒久の平和を祈るような、或いは現実の悲劇をかなしむような、そんな趣があった。
現代音楽のプログラムとしても十分に魅力的であり、サンサーラとユナイテッド・ストリングス・オブ・ヨーロッパ、独唱、独奏者たちの技量の高さも感じられる、合唱アルバムとしてもなかなかの完成度の一枚だったが、感想で書くことがあまり思いつかないのでたまには曲名を列挙しておこうと思う。
・Guðnadóttir: Fólk fær andlit (Arr. for Choir and Strings by Peter Stanley Martin)
・Shaw, C: To the Hands
・Julian Azkoul, Piers Connor Kennedy: in the midst
・Shaw, C: In manus tuas
・Khoury, H: The Journey
・Tallis: In manus tuas
・Shaw, C: and the swallow (Arr. for Choir and Strings by Piers Connor Kennedy)
in the midst
Sansara, United Strings of Europe, Tom Herring, Anna Semple (soloist), Julian Azkoul (soloist), Ruth Gibson (soloist)
2024 / Platoon: PLAT24493
★★★☆☆(2024/9/27)
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