What Didn't Kill Us

生存記録。レビューではなく日記。

最近聴いた音楽 / 24-11-03

誰からも言われたりしない「今月もよろしくお願いします」という言葉を自分に向けて、少しだけ頑張ろうという気持ちを湧かせる。いつになく切ない導入。今月は新しいものだけでなく古い作品にも手を出してみたい。と書きつつも今回はオール新作。

小西康陽『失恋と得恋』

ピチカート・ファイヴのリーダーを務め、現在は音楽プロデューサーなどとして活躍する小西康陽のソロアルバム。ピチカート・ファイヴのレパートリーなどを中心とした各曲をジャズ系のバンド編成にチェロが入った演奏でセルフカバー。アレンジの良さもさることながら、小西自身の渋い歌声がなかなか味わい深い。⑦

Love, Lost And Found

Love, Lost And Found

  • 小西康陽
  • J-Pop
  • ¥2546

さとうもか『ERA』

J-POPってどうしても大衆的・商業的な音楽に進んでいくことがあって、それはそれで仕方ないんだろうなと思うわけだけど、このアルバムは自分のやりたいことをやってるなという感じがよく伝わってきた。丁寧にアレンジがついている作品もありながら、弾き語った素材そのままの音楽も混じっていて、でもどの曲もシングルカットしても通用し得るようなしっかりとした強度があるというのが面白かった。あとシンプルにいい声だなと。にしなとかに近いかな。恋愛描写の良さは「Dear Stranger」とか「Misty blue」をはじめ、全体的にかなり洗練されていたけど、個人的に生きることに焦点を当てている「生活は大変」「りとる革命」「予定」あたりの曲に結構惹かれた。「Peach Perfect」みたいなハッピー全開の曲もいいスパイスだったし、トラックメイク面では「オーロラ」も良かった。聞き応えもありつつ、さらっとも聞ける感じ。初めて聴いたけど、かなりいいアルバムだと思う。⑨

ERA

ERA

  • さとうもか
  • J-Pop
  • ¥2241

細野晴臣『HOSONO HOUSE COVERS』

シングルで小出しにされていたものはちょこちょこ聴いていたけれど、いよいよアルバムがリリース。ストリーミングは恋は桃色(Pearl & The Oysters / Sam Gendel)と薔薇と野獣(Jerry Paper / Cornelius)が2バージョン収録されていて全13トラック。矢野顕子のろっかばいまいべいびいなど日本のミュージシャンも入っているが、海外のミュージシャンが入ったものが多い。この類いのアルバムは原曲に馴染んできたファンには受け入れられにくく、逆に『HOSONO HOUSE』の原曲を知らないとそれはそれで手を出しにくい面もあると思ってしまうが、一聴すれば一流が並んでいることは分かる圧巻の音づくりだし、私はどちらかといえば後者寄りだが結構楽しめた一枚。改めて聴いても、Sam Gendelの恋は桃色は改めて聴いても素晴らしかったし、mei ehara、Rei Harakami、安部勇磨、あたりも第一印象から良。⑧

Hosono House Covers

Hosono House Covers

  • 細野晴臣
  • オルタナティブ
  • ¥2444

gateballers『Virtual Homecoming』

ツボを押さえているポップなロックチューンで初見でも親しみやすいサウンド感。ポエティックで絶妙にいい歌詞を書くなぁという感じ。結構好き。⑦

Virtual Homecoming - EP

Virtual Homecoming - EP

  • Gateballers
  • ロック
  • ¥764

Happypills『Rain Baum』

ローファイでチルなサウンドで疾走してゆくオルタナロック。ボソボソとした歌唱なので自ずとちゃんと何を言っているか聞こうとしてしまうけど、意外と聞き取れるし、意外と聞き取りきれない。歌詞はサブスクだと未登録があるけれど、bandcampで見れば良さそう(なぜか若干構成が違うが)。分かんないけどすごくいいなって思える音楽で、理由もよく分からないままにホロっとした。⑨

Rain Baum

Rain Baum

  • Happypills
  • オルタナティブ
  • ¥1528