いつの間にかApple Music Classicalの中でブックレットを読める作品が出てきた。以前は別のサイト(eclassical、最近だとhighresaudio)を検索していたのでこれはありがたい流れ。レーベルごとに提供しているところとそうでないところがあるということっぽい。
今回聴いたウエルガス・アンサンブルは2024年上半期にレーガーの作品集のリリースがあったが、下半期のリリースはルネサンス期オーストリアの作曲家ブラジウス・アモンの無伴奏宗教作品集。
再生し始めて最初のミサ曲に早速痺れた。静かなミサというのは少なからずあるが、緻密に構築され、そして独創的な響きを伴ったミサであり、その静謐な美しさはまさに圧巻と言うしかなかった。ミサと冠してはいるが、構成はレクイエムなどに近いのかな(多分)。後半はモテットを数作収録しているがこちらも圧巻。声部が多い曲でもポリフォニックな作風が遺憾なく発揮され、流麗な美しさがある上に、充実した中低声による厚みのある響きも良い。ウエルガスの演奏の良さもあって、ソプラノの響きには神々しさを覚える。個人的には、男声の深い温かみを感じられた「Tenebrae factae sunt」がイチオシ。久々にここまで美しいアルバムを聴いた気がする。これは大当たりのアルバム。
- Amon: Missa quatuor vocum pro defunctis
- Amon: Magi videntes stellam à 5
- Amon: Tenebrae factae sunt à 4
- Amon: Domine quid multiplicati sunt à 7
- Amon: Miserere mei Deus à 5
- Amon: Parvulus filius à 6
Blasius Amon: Sacred Works
Huelgas Ensemble, Paul Van Nevel
2024 / Dhm: 19802851022
★★★★★(2024/11/15)
○Links: HMV, highresaudio