年間ベストの記事を書こうと思って、今年のアルバムを聞き返していると、それが楽しくて新しい作品になかなか手を出せないみたいなことが起きてしまう。もっと言えば、別の作業ができるようになった今、このブログを継続する意義がどんどん薄れている。とりあえず今月は新譜チェック中心に頑張ろうかな。それにしても他の人が年間ベストを公開するスピードに驚いている。
- 宮本浩次『close your eyes』
- The Otals『Destroy My Memory』
- 梅井美咲「innerjade」
- 君島大空「Lover」
- さよならポニーテール「それから」
- スカート「火をともせ」
- ペペッターズ「Clignotement (with chiikama)」
- The Otals「ウチは泣きそーです」
宮本浩次『close your eyes』
「close your eyes」とそのライブ版、そして「哀愁につつまれて」を収録。宮本浩次の歌唱は相当な熱量があるし、close your eyesに関してはライブ版が良いな。「哀愁につつまれて」が中年男性がその心を真正面から吐露するような、そんな重みのある歌だったので、正直受け止めきれていない。⑥
The Otals『Destroy My Memory』
The Otals、出会ってからそんなに日が経ってないけど、少しずつ好きだなという気持ちが増してきた感じがある。それにしてもリリースの多さに驚く。今年は上半期にリリースされたEPがあった。キャッチーなシューゲイズだけど、エレクトロ系な音が結構している(他もこんなもんだったかな…)。「天使にマーチンを」とか「ウェンズデーにおまかせ!」あたりのベタ感も逆に良いし、疾走感のある「リバーズエッジが聞こえる」の鬱屈でこのタイトルをしっかりと回収できた。ロックだ。⑦
梅井美咲「innerjade」
ピアニストの梅井美咲によるニューシングル。ジャズとエレクトロニックな現代音楽、そしてクラシックとソウルなど、様々なジャンルからの影響を感じられる名作。高橋佑佳という方が歌っているらしいが、その純朴で広がりのある歌唱はなかなか素晴らしい。これは良いな。⑧
君島大空「Lover」
合奏形態による一曲。たっぷりと歌われるバラードはじんわりと沁みるが、何よりもノイジーに歪んだ音を出して掻き鳴らされるギターに注目してしまう。特に後半の2分くらい、ほとんど濁流のように音が流れてくる時間があまりにもあまりにも凄まじい。その大きすぎる流れに飲み込まれて押し出されるままに前に歩み出すしかなくなってしまうような感じ。これぞ至高のラブソングだろう。⑨
さよならポニーテール「それから」
ピアノのインストゥルメンタル。一瞬再生する曲を間違えたかと思った。決して長くはない中での「揺らぎ」も激しく、間違いなく良作なのだが、これを期待して再生したわけではなかった。⑤
スカート「火をともせ」
2024年のスカートはコラボ作品のリリースがあるなど新しい方向に進もうという気概を感じる作品が多かったが、その一方で「君はきっとずっと知らない」や本作「火をともせ」は随所にかつてのスカートらしさを強く感じさせる。原点回帰のような優しい歌にちょっと泣けてくるくらいだった。⑨
ペペッターズ「Clignotement (with chiikama)」
ペペッターズを聴いていると、錯乱という二文字が思い浮かぶ。どっかのタイミングで深くハマりそうな予感だけあるんだよなぁ。⑦
The Otals「ウチは泣きそーです」
エモーショナルなシューゲイズ・ポップという感じで、夢想的な響きが歌詞の幼さとよく合っていることもあって、ウチは泣きそーです。⑧