ドイツの合唱団コールヴェルク・ルール(フローリアン・ヘルガート指揮)の新譜はラフマニノフの「徹夜祷」。つい先日も聴いたばかりの曲を再び。
透き通った爽やかで温かみのある演奏がかなり良かった。バランスよく各パートが聞こえてくるよく整理された演奏で、弱奏は美しく、強奏は充実している。ロシア合唱が持っているおどろおどろしさや烈しさはほとんどないが、上品な逸品として丁寧に作り込まれている。
演奏の方向性は、ラトビア放送合唱団 × クラーヴァ(Ondine ODE1206-5)の録音と近いかなと思う。これまで聴いてきた「徹夜祷」の中では上位に入る仕上がり。(2024/5/23)
Sergei Rachmaninoff: All-Night Vigil, Op. 37 (Vespers)
Chorwerk Ruhr, Florian Helgath
2024