What Didn't Kill Us

生存記録。レビューではなく日記。

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Brumel: Earthquake Mass / Graindelavoix

ビョルン・シュメルツァーが創設した古楽アンサンブルグループであるグランドラヴォアによる、ルネサンス期の作曲家アントワーヌ・ブリュメルの「見よ、大地が大きく揺れ動き(地震ミサ)」を取り上げた一枚。カップリングとして、地震ミサと交互になるよう…

最近聴いた音楽 / 24-06-30

最近新しく聴いた音楽の中から気になったものに感想を書く定期ブログ。今週は色々と新しいものも聴けたし、新譜も豊作の週だった。 折坂悠太『呪文』 Cornelius『Ethereal Essence』 鈴木真海子『mukuge』 サザンオールスターズ「恋のブギウギナイト」 mei e…

Brahms: Ein Deutsches Requiem / Chorwerk Ruhr

ブラームス『ドイツ・レクイエム』を先日聴いたときに、管弦楽伴奏ではなく4手ピアノ伴奏版があるということも知って、せっかくならばそっちも聴いてみようと思い、今回はコールヴェルク・ルール(フローリアン・ヘルガート指揮)演奏の『ドイツ・レクイエム…

Poulenc: Secular Choral Music / Netherlands Chamber Choir

前記事に続いての連続プーランクである。お目当ては完全に『人間の顔』。エリック・エリクソン指揮のオランダ室内合唱団による演奏が収められた2000年リリースの一枚を選んだ。これは視聴がほぼ初。色々なアルバムに気軽に手を出せるサブスクはありがたい。 …

Poulenc: Figure Humaine / Accentus

プーランクの『人間の顔』を聴きたいなと思って選んだ一枚。アクサンチュス室内合唱団 × エキルベイの演奏。『7つの歌』と『雪の夕暮れ(雪の夜とも訳される)』も合わせて収録されて19トラック39分。 Poulenc: Figure Humaineアクサンチュス室内合唱団 & ロ…

Trotta: Requiem / テネブレ

アメリカの作曲家マイケル・ジョン・トロッタ作曲の「レクイエム」のオルガン伴奏版が収められた一枚。テネブレの安定した演奏が光る。 Requiemテネブレ, Michael John Trotta & ナイジェル・ショートクラシック¥1528 全11トラックだが、最終トラックはおま…

Schumann: Missa Sacra / Swedish Radio Choir

シューマンは名前を知っているもののほとんど聴かない作曲家だったが、スウェーデン放送合唱団なら聴いてみるかということで手にとった一枚。オルガン伴奏の『ミサ・サクラ』と無伴奏の『4つの二重合唱曲』が収録されている。カスパルス・プトニンシュ指揮。…

Gesualdo: Tenebrae Responsories Maundy Thursday / The Gesualdo Six

イギリスの男声アンサンブルであるジェズアルド・シックスがジェズアルドの大作『聖木曜日のためのテネブレ・レスポンソリア』を取り上げた一枚。ジェズアルドの作品と並んで、ルネサンス期の名作であるタリス『エレミアの哀歌』も収録されている。さらに、…

Max Reger: Melancholy (Vocal Works) / Huelgas Ensemble

ドイツの後期ロマン派の作曲家マックス・レーガーの作品集。ウエルガス・アンサンブル(パウル・ヴァン・ネーヴェル指揮)がこれをやるんだという驚きはある。組曲や曲集として順に配置するのではなく、オムニバス形式で集められた13曲が収録されている。 Ma…

Many are the Wonders / ORA

ルネサンス期を代表する作曲家による作品と、それらの作品に基づいた現代作曲家による応答を委嘱・録音するというプロジェクトを進めている ORA Singers & スージー・ディグビーによる「ルネサンスの至宝とその反映」シリーズの第二弾「Many are the Wonders…

Strauss: A Cappella / Accentus & Latvian Radio Choir

アクサンチュス & ラトビア放送合唱団という大編成によるリヒャルト・シュトラウスのアカペラ合唱曲の作品集。見事なくらいの大曲揃い。 Strauss: A Cappellaアクサンチュス室内合唱団, ローランス・エキルベイ & Latvian Radio Choirクラシック¥1681 「ドイ…

Saint-Saëns - Hahn: À la lumière / Accentus

フランスの室内合唱団アクサンチュスの演奏は独特の味わいがあるなぁといつも思わせてくれる。19〜20世紀のフランスで活躍した作曲家、サン=サーンスとレイナルド・アーンの合唱作品を収めた一枚『光に寄す À la lumière』もアクサンチュスらしい深く芳醇な…

Vaughan Williams: Retrospect / London Choral Sinfonia

イギリスを代表する作曲家ヴォーン・ウィリアムズの作品を集めた一枚。マイケル・ウォンドロン指揮のロンドン・コーラル・シンフォニア(合唱・管弦楽)による丁寧な演奏が光る。 Vaughan Williams: RetrospectLondon Choral Sinfonia, マイケル・ウォルドロ…

Refuge from the Flames / ORA

ルネサンス期を現代合唱に「反映」させることをコンセプトにしている ORA Singers × スージー・ディグビーのセカンドアルバム。 本アルバムは、2人の作曲家による Miserere に挟まれる形で、15世紀のドミニコ会修道士サヴォナローラ(Girolamo Savonarola)…

Home / Voces8

アメリカの作曲家エリック・ウィテカーの作曲活動30周年を記念した一枚。ヴォーチェス8の演奏で、ウィテカーが指揮。同じくウィテカー指揮の著名な合唱作品集である2010年リリースの「Light & Gold」と見比べると、M2. The Seal Lullaby のみ重複している。 …

最近聴いた音楽 / 24-06-23

今週新しく聴いた音楽の中から感想を書いておきたいものをピックアップした定期ブログ。 suis from ヨルシカ「若者のすべて」 福川伸陽 with ジャパンホルンサウンド「ルパン三世のテーマ'78」 amazarashi「ごめんねオデッセイ」 櫻坂46「自業自得」「愛し合…

Messian: Cinq Rechants / Vokalsolisten Kammerchor Stuttgart

メシアン作曲の「5つのルシャン」「O sacrum convivium」と、ゴットヴァルト編曲のドビュッシー「アンジェラスの鐘(Les Angélus)」「雪の上の足跡(Des pas sur la neige)」、ラヴェル「ため息(Soupir)」、マーラー「Ich bin der Welt abhanden gekomme…

War No More / Renner Ensemble Regensburg

直球のタイトルが目について聴いた一枚。第一次世界大戦の終戦から100年に合わせて制作された、反戦(戦争と平和)をテーマにしたアルバムで、オーパス・クラシック賞の受賞作品。ドイツの男声合唱団レナー・アンサンブル・レーゲンスブルク(ハンス・プリチ…

Mendelssohn: Chöre für Männerstimmen / SWR Vokalensemble

メンデルスゾーンの男声合唱作品を集めた SWR ヴォーカル・アンサンブル(フリーダー・ベルニウス指揮)の男声メンバーによる一枚。2枚組33曲とかなりのボリュームで、演奏は言わずもがなのクオリティだし、録音があまりなされていない作品も多く、資料価値…

Antognini: Come to me in the silence of the night / Trinity College Choir Cambridge

スイス出身の作曲家イーヴォ・アントニーニの合唱作品集(2023)。演奏はスティーヴン・レイトン × トリニティ・カレッジ・ケンブリッジ混声合唱団。アントニーニという作曲家は名前こそ知ってるが、そこまで聴いてこなかったのでどんな感じだろうと思って選…

To Sing of Love / VOCES8 Foundation Choir & Orchestra

ヴォーチェス8 の2024年リリースの新譜『To Sing of Love』を聴いた。ウィテカーやブリテンの合唱作品を管弦楽付きにアレンジしたものなど、合唱と管弦楽のための作品が収録されている一枚。 To Sing of LoveVarious Artistsクラシック¥1528 先行配信されて…

Villard & Martin: Doubles messes a cappella / Académie Vocale de Suisse Romande

スイス・ロマンド・ヴォーカル・アカデミーというスイスのフランス語圏を本拠地とする声楽アンサンブルによる一枚。全く聴いたことがない合唱団だったが、演奏のクオリティは高い。 Villard & Martin: Doubles messes a cappellaAcadémie Vocale de Suisse R…

Byrd: Mass for five voices / The Gesualdo Six

ルネサンス・ポリフォニーを専門とする男声アンサンブルグループであるジェズアルド・シックスがウィリアム・バードを取り上げた一枚。ルネサンス縛りで聴く「ルネサンスシリーズ」の第5回目。ちょっとバードに偏り気味かも。 Byrd: Mass for Five Voices, A…

Brahms: Ein Deutsches Requiem / ベルリン・フィル

いつか聴きたいなと思っていても、「また今度でいいや」となり続けてずっと手を出せずにいる曲がいくつもある。「積読」みたいなもんで「積楽(つんがく)」とでも言えるか。合唱だとブラームスの「ドイツ・レクイエム」はその一つだった。 今回ついに手を出…

Daylight Declines / テネブレ

テネブレ(ナイジェル・ショート指揮)によるウカシェフスキの合唱作品を集めた一枚。ウカシェフスキだけを集めた作品集を聴くのはこれが二枚目。2010年以降の作品のみで構成されている。 Daylight Declines: Choral Music by Paweł Łukaszewskiテネブレ & …

Francis Poulenc / The Sixteen

プーランクが妙に聴きたくなって、Apple Music のマイライブラリからとりあえず選んだシックスティーンの一枚。オルガン付きの「黒衣の聖母への連祷 FP. 82」を除いて5分未満(なんなら2〜3分程度)の短い曲が多く、1時間程度ながらも多くの作品が収録された…

Als Ob Mich Engel Riefen / Chorwerk Ruhr

コールヴェルク・ルール(フローリアン・ヘルガート指揮)によるブラームスの合唱作品集。 Als ob mich Engel riefen. Choral Music by Johannes BrahmsPeter Kofler, フローリアン・ヘルガート & Chorwerk Ruhrクラシック¥1833 全体を通してクセの少ないさ…

Lux Aeterna - Choral Works by György Ligeti and Zoltan Kodály / Danish National Vocal Ensemble

20世紀のハンガリーを代表する作曲家コダーイとリゲティによる合唱作品を集めた一枚。デンマーク国立声楽アンサンブル × マーカス・クリード指揮による演奏。 一曲目は表題曲のリゲティ「Lux Aeterna(永遠の光)」。リゲティ作品はこれまで全く触れたことが…

Stella / ORA Singers

ルネサンス期の楽曲を聴こうという「ルネサンスシリーズ」の第4回目として、ORA Singers による「ルネサンスの至宝とその反映」シリーズの第3弾「Stella」を聴いた。 StellaORA & スージー・ディグビークラシック¥1681 このアルバムは16世紀のスペインの作曲…

最近聴いた音楽 / 24-06-16

キリンジ「千年紀末に振る雪は」など 優河「Sunset」 カネコアヤノ『よすが』 はっぱ隊「YATTA!」 キリンジ「千年紀末に振る雪は」など キリンジ(現KIRINJI)の初期シングル(双子座グラフィティ〜鋼鉄の馬)がサブスク解禁された。キリンジは後追いファン…