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Als Ob Mich Engel Riefen / Chorwerk Ruhr

コールヴェルク・ルール(フローリアン・ヘルガート指揮)によるブラームスの合唱作品集。

Als ob mich Engel riefen. Choral Music by Johannes Brahms

Als ob mich Engel riefen. Choral Music by Johannes Brahms

  • Peter Kofler, フローリアン・ヘルガート & Chorwerk Ruhr
  • クラシック
  • ¥1833

全体を通してクセの少ないさっぱりとした演奏が並んでいる。コールヴェルク・ルールは良くも悪くもベーシックな演奏が特徴的なので、何か強烈なインパクトを残すような感じではないのだが、ただベーシックなだけではない、言語化しきれない「巧さ」があって、聴き入ってしまう演奏ではあるんだよなぁと思う。

個人的に好きな「5つの歌 Fünf Gesänge, Op. 104」が今回のお目当ての一つだったが、丁寧に歌い込まれた感動的な仕上がりとなっており、過去に聴いてきた色々な演奏と並ぶレベルの名演だった。普段あまり聴いていない「3つの歌 Drei Gesänge, Op. 42」もかなり心に残る演奏だった。

モテット「Warum ist das Licht gegeben?」はたっぷりと歌われる強奏が良かった。アルバム全体を通して意外と「強く」鳴っていると感じる作品が少ないのだが、この曲は強い響きの部分もあり、美しさを保った充実感のある響きが楽しめる。今までちゃんと気づいていなかったのだが、モテットをコラールで終えるのはバッハと通じているんだろうな。

最後に「Geistliches Lied, Op. 30」というオルガン付きのたっぷりとしたドルチェな響きの作品で終わるところも味があって良いなと思った。


Als Ob Mich Engel Riefen - Choral Music by Johannes Brahms
Chorwerk Ruhr, Florian Helgath
2023 (Coviello: COV92308)
Presto
★★★★☆(2024/6/12)