バイエルン放送合唱団 × カペラ・デ・ラ・トーレ × フローリアン・ヘルガート（指揮）で、ハインリッヒ・シュッツ「音楽による葬送 Musikalische Exequien」を取り上げた2024年リリースの新譜。
シュッツという名前こそ知っていたが、作品はこれまで全然聴いておらず、「音楽による葬送」も完全に初めて聴いた。全体を通して色彩豊かで上品な作品。難曲だと思うが、安定感のある合唱団、ソロ、アンサンブルだからこそ安心して聴ける。
最初の方はトラックがかなり細かく分かれているが、編成の変わり目がトラックの変わり目で、tutti の合唱とソリストの演奏がおおむね交互にくる構成になっている。この辺はちゃんと曲について勉強してみないといけないけど、聴いていてすごく良い構成だなぁとは思った。
シュッツ作品からはその他に「宗教的合唱曲集」から2曲と「シンフォニア・サクレ第3集」からの1曲が取り上げられていて、この3曲が絶妙に良かった。さらに、シュッツに影響を与えた作曲家（ガブリエリ、ヘッセン＝カッセル、モンテヴェルディ）と弟子のシェッレによる作品も収録されている。曲は良いのだが、作品同士の関係性がいまいち掴みきれなかった。
ちゃんと「分かる」人が聴いたらどんな感想になるのだろう。ちょっと私には早すぎたかなという（でも確実に満足感もあった）一枚。
Heinrich Schütz: Musikalische Exequien
Chor des Bayerischen Rundfunk, Capella de la Torre, Florian Helgath
2024 / Dhm 19658879272
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