管弦楽
学生時代、クラリネットをやっていた頃によく聴いたのは、ポール・メイエ、カール・ライスター、アレッサンドロ・カルボナーレ、そしてザビーネ・マイヤーあたりだった。まだサブスクもなかった当時、ヤマハに行って輸入CDを買ったりもしたな。今回聴いたの…
「僕がいちばん好きな時刻は夜明け前の数時間だ」と征爾さんは言っていた。「みんなが寝静まっているときに、一人で譜面を読み込むんだ。集中して、他のどんなことにも気を逸らせることなく、ずっと深いところまで」 村上春樹「僕の夜明け前の同僚ーー小澤征…
サンサーラ(合唱団)とユナイテッド・ストリングス・オブ・ヨーロッパ(弦楽アンサンブル)がタッグを組み、合唱と弦楽によって安らぎの現代音楽を辿る一枚。メインはC.ショウ作曲の合唱・弦楽作品『To the Hands』と、H.フーリー作曲の弦楽作品「The Journ…
モーリス・ラヴェルの曲といえば、一般に最も有名なのは『ボレロ』だろう。ところが、私のような吹奏楽民からすると、ボレロは吹奏楽(特に吹奏楽コンクール)ではなかなか演奏されるものではなく、むしろ『ダフニスとクロエ 第二組曲』の方が圧倒的に人気な…
久石譲という作曲家はスタジオジブリや北野武監督の映画作品の音楽というイメージが強く、専門とするミニマル・ミュージックの作品はほとんど聴いたことがないし、近年指揮者としてベートーヴェンやブラームスを録音したことは何となく知っていたがそれを聴…
2023年のウィーン・フィル「シェーンブルン夏の夜のコンサート」のライブ録音。指揮はヤニック・ネゼ=セガン。メゾ・ソプラノの独唱にラトビア出身のエリーナ・ガランチャが参加。 この年のテーマは「フランス音楽の粋」。色々と物議を醸した今年のパリ五輪…
ウィーン・フィルがApple Musicに限定配信しているシリーズの中から、今回は7月に配信開始されたリッカルド・ムーティ指揮の一枚を。モーツァルト『交響曲第35番』、ヒンデミット『弦楽と金管のための協奏音楽』、メンデルスゾーン『交響曲第5番』を収録。全…
ウィーン・フィルの『シェーンブルン夏の夜のコンサート 2024』のライブ録音。「スメタナ生誕200年」と「ロマン派の名作」をテーマとした今回は、スメタナ(モルダウなど)に加え、ワーグナー(ワルキューレ、タンホイザー)、ヴェルディ(運命の力)、オル…
「ディズニー・オン・クラシック」の演奏会には一度も行ったことがないのだが、10年前くらいにアルバムをとにかく TSUTAYA で借りて聴きあさっていた時期があった。 借りたアルバムの中で特に好きだった記憶があるのは、おそらく最も古い『2004』。名曲づく…
今回は、ストラヴィンスキー『詩篇交響曲』、シェーンベルク「地上の平和」、バーンスタイン『チチェスター詩篇』、ツェムリンスキー「詩篇 第23篇」が録音された一枚。テネブレ & BBC交響楽団(ナイジェル・ショート指揮)の演奏。ほとんど初めて聴く。 ス…
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるシェーンベルクの弦楽合奏版『浄められた夜(浄夜)』と、R.シュトラウス『アルプス交響曲』の録音。詳細は調べきれなかったが、おそらく2023年の会員限定コンサートの録音。指揮はクリスティアン・ティーレマン。…
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期会員限定のコンサートを録音したアルバム。オーストリア出身の指揮者フランツ・ウェルザー=メスト指揮。ワーグナーの『パルジファル』より「Prelude」、R.シュトラウスの交響詩『死と変容』、ドヴォルザークの『交…
イギリスを代表する作曲家ヴォーン・ウィリアムズの作品を集めた一枚。マイケル・ウォンドロン指揮のロンドン・コーラル・シンフォニア(合唱・管弦楽)による丁寧な演奏が光る。 Vaughan Williams: RetrospectLondon Choral Sinfonia, マイケル・ウォルドロ…
ヴォーチェス8 の2024年リリースの新譜『To Sing of Love』を聴いた。ウィテカーやブリテンの合唱作品を管弦楽付きにアレンジしたものなど、合唱と管弦楽のための作品が収録されている一枚。 To Sing of LoveVarious Artistsクラシック¥1528 先行配信されて…
いつか聴きたいなと思っていても、「また今度でいいや」となり続けてずっと手を出せずにいる曲がいくつもある。「積読」みたいなもんで「積楽(つんがく)」とでも言えるか。合唱だとブラームスの「ドイツ・レクイエム」はその一つだった。 今回ついに手を出…
マカロニえんぴつ『ぼくらの涙なら空に埋めよう』 Voces8 Foundation Choir & Orchestra「Sleep」 ヨルシカ「ルバート」 aiko『相思相愛』 乃木坂46「泣いたっていいじゃないか?」 マカロニえんぴつ『ぼくらの涙なら空に埋めよう』 特に「月へ行こう」がか…
イギリスの女性作曲家レベッカ・デールの作品集。管弦楽曲(1)、合唱曲(2, 4-8)、管弦楽・合唱曲(3, 9-11)という構成であり、いくつかの曲にはチェロやソプラノのソリストが入る。演奏はいずれも実力派のフィルハーモニア管弦楽団(マイケル・コリンズ…