ブルックナーのミサ曲ホ短調 & モテットという定番の組み合わせをマーカス・クリード指揮の SWR(南西ドイツ放送)シュトゥットガルト声楽アンサンブルの演奏で楽しむ一枚。
前半には Os justi, Virga Jesse, Locus iste, Ave Maria, Christus factus est という有名な無伴奏作品と、Afferentur regi という管楽伴奏付きの作品が収められている。もう少しあっさりしている方が好きかなと思う部分はチラホラあったが、ハーモニーは重厚でしなやかさも備えた圧巻の演奏だった。
ミサは個人的には管楽伴奏がうるさく感じてしまった。ボリュームの問題だけでなく音色の問題もあるような気がする。技術の問題というよりは個人的な好みの問題だとは思うが、もっと自然な音が欲しかった。
ラストに Pange lingua という柔らかいモテットがちょうど良いシメとなっていた。以前、他のアルバムで聴いたときよりも良い曲に聴こえるのは順番の妙だろうか。
Bruckner: Mass in E Minor & Motets
SWR Vokalensemble Stuttgart, Marcus Creed
2008 (Hänssler: 93199)
Presto, HMV
★★★★☆(2024/6/25)