ブルックナーの男声合唱作品を集めたトーマス・ケルブル指揮の男声合唱団「ブルックナー12」による一枚。
同じコンセプトの前アルバムと比べて、演奏のクオリティはブラッシュアップされている印象を受けた。録音も良くなっているが、曲によって音響がだいぶ異なるのは少し気になる。ブルックナーらしいたっぷりとした和声が特徴的な作品から、終盤の管楽伴奏の荘厳さのある作品までバラエティ豊かなレパートリーが並んでいる。無伴奏曲では「Ständchen, WAB 84」が、オルガン伴奏曲では「Um Mitternacht, WAB 90」「Des Dankes Wort sei mir vergönnt, WAB 62」が特に良かった。特に「感謝の言葉を、わたしが口にできますよう(WAB 62)」はタイトルから良いし、ソリストの伸びやかな歌も印象深い。
Bruckner: Männerchöre Vol. 2
Männerchor Bruckner 12, Ensemble Linz, Thomas Kerbl
2013 (Gramola: 98997)
links: Presto, HMV
★★★☆☆(2024/6/25)