ザ・シックスティーンのパレストリーナシリーズ4作目は、第2作に続いて「クリスマス」がテーマ。メインは、パレストリーナ自身の作曲した同名のモテットをベースにしたミサ「Missa O magnum mysterium」。その他、いつも通り「ソロモンの雅歌」からの抜粋やイムヌス、モテトゥス(モテット)なども数曲収録。
今回はなんとなく派手な音楽だなという印象を受けた。バラバラに動いていた各パートがtuttiで鳴らしたときのハーモニーの華やかさが耳に残る。その一方で、バラバラに動いているポリフォニックな部分でも各声部が重なることで和声的な響きがあるわけだが、シックスティーンの演奏はどこを切り取ってもずっとキマっている。一体感がありながら各声部の個性もある。フレーズの柔軟な歌い方もいつも通り素晴らしい。色々と言葉を尽くそうとしてもあんまり語彙が出てこなくて、とにかくすごいとしか言いようがなくなってきた。安定している。
Palestrina: Vol. 4
The Sixteen, Harry Christophers
2013 / Coro / COR16114
Links: Presto, hmv, Booklet(pdf), CPDL
★★★★☆(2024/8/14)